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【読書】ツレがうつになりまして。を読んでみた。


大きな本屋さんに行くと平積みして、うつの時立ち読みして「そうそう、あるある」と思っていたのですが、再度図書館で借りて読んでみました。

ツレがうつになりまして。
ツレがうつになりまして。
細川 貂々

その後のツレがうつになりまして。
その後のツレがうつになりまして。
細川 貂々

この旦那さんは、元々細かい性格で、がんばり屋さんで「こうでなくてはならない」というのをいっぱい自分で決めている方のようでした。で、論理思考で、帰国子女で仕事もばりばりできていたので、とにかく仕事を抱えすぎたのね。

うつの前兆として、「眠れない、食べれない」という症状がでてついにある日「死にたい」といいだす。そこで作者は気付く訳ですね。なんかおかしいと。病院にいくと「うつ病」ですといわれ、そんな状態で会社に通い続けて、衝動的に駅から飛び込もうとしたところ、知り合いに声をかけられてわれにかえり、会社を辞める決意をしたようです。

その後、3年ほどうつ病との戦いは始まるわけです。天気の善し悪しで調子が決まるとか、テレビとか本がまともに頭に入らないとか、いままでできていたことができないとか、この辺は私も同じ体験をしました。あと、人ごみがいやで電車に乗ってどこかにいくというのが結構つらいんですよね。(なんでだろう、未だに不明)私の場合は、ワンコがいたので散歩で行ける範囲までが行動範囲でしたね。

結局、この方達はこの方達のやり方で本を出すまでになり、ハッピーエンドになるわけですが、「その後のツレがうつになりまして」で興味深いことを書いてありました。ちょっと抜粋。

「お金のために働かなくちゃいけない」という焦りが薄れると「必要とされているところで働けばいい」という考え方に変わった。
よく考えると、会社で働いていたときも「お金のため」というよりは「自分を必要とされている場所がある」ということが心の支えだった。

この言葉、よーく分かります。このツレさんもいっているのですが、病気前は「バリバリ働き、かっこつけて、自分にも他人にも厳し」表の顔と「自分が損することはしない、理屈で考えて、弱い人を切り捨てる」裏の顔があったそうです。病気後は「だらだらすることを覚えて、マイペースになり、大好きな料理をつくり、時々自分で立ち上げた会社の仕事をする。」という、多分このかたの無意識で望んでいた生活に変換できたんだと思います。

自分はうつの期間は結構短くって、半年くらいだと思いますが、上記の気持ち本当に分かります。で今現在、人生の方向性を変えてみている最中で、なんだろう、過去の狭い視野を早くなくすと直りも早いのかななんて、自分で勝手に思ったりもしています。

今実は心理カウンセラー講座に通っているのですが、うつの方とかとの接し方など学んでいます。大概が「言語化されない無意識」がポイントで「心が脳に負担をかけた状態がうつ病」なので、無意識のうちでいやがっているわけです。それが症状としてでてきて、自分を守っているのですよ。なので、心がいやがることをまずはやめて、自分の持ち味を活かすことを探す、これができれば「うつ病はその人を成長させる最大のチャンス」になるそうです。ツレさんも長いうつ生活を乗り越えて、チャンスをつかんでいるので、ほんとよかったなあ、、と思わせる本でした。

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