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【Book】イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」(安宅和人)


久々に読書メモ。生産性が高い人は何が違うのか?そこから何を参考にすべきか?をノウハウというよりは考え方をキチンと伝えてくれている本。分かりやすくいうと「段取り上手は何が違うの?」と言い換えてもいいのかも。ビジネス本は数多くあるけど、どちらかというとそれはパーツごとのテクニックの説明書なので、こういう根本的な考え方を知るにはとても参考になると思う。

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冒頭に「イシューからはじめる」という考え方は何かというのが書かれている。

  • 「問題を解く」より「問題を見極める」
  • 「解の質を上げる」より「イシューの質を上げる」
  • 「知れば知るほど知恵が湧く」より「知りすぎるとバカになる」
  • 「1つひとつを速くやる」より「やることを削る」
  • 「数字のケタ数にこだわる」より「答えが出せるかにこだわる」

これはすべて限られた時間で「バリューのある仕事」をするための考え方のポイントである。

それじゃあ、「バリューのある仕事」とは?となると

「イシュー度(自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ)」×「解の質(そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い)」

が高いものが「バリューのある仕事」として定義されている。

時間や数打ちゃ当たるてきな仕事をしても軸は高くなるが、「犬の道」に踏み入れてしまう。労力が多くて結果があまり出ない状態ですね。まあ、世の中ある程度生きてくると分かるのですが、多くの問題があるように見えてそれを全部どうにかしようとすると大変になるし、そんなに重要じゃなかったりする。

最初に多くの問題から「どれに答えを出せばいいのか?」必要な問題を見極めるほうが大事。問題は「むやみに解く」のではなく、必要性があるものだけまずは「見極める」ほうがとても大事なのである。

問題(イシュー)の3条件も定義されています。

  • 本質的な選択肢である
  • 深い仮説がある
  • 答えを出せる

シンプルだけど実際の仕事で導入しようとすると、案外冷静に判断できすに慌ててしまうことも多いはず。とにもかくにも日々の仕事の問題解決においては、結局目指すべき「ゴール」があり、それを見失って目先のことだけやっていると、あまり生産性はあがりませんよね。

個人的にはこの本を読む前に、ある程度経験からこの「問題解決の仕方」を実践できるようになったタイプなので、理論としてかなり頷ける部分が多かったです。

犬の道は歩くな!と書いてありますが、これはある程度苦労した後に会得できるもののようにも思えます。苦労していてもしていなくても、最終的にはノウハウに頼らず「自分の頭で考える」て解決するという癖が大事なような気がする。そうはいってもこういう本を事前に読んでおくことによって気づきは早くなると思いますので、気になる方は読んでみるといいかも。あなたもこれで段取り上手?!