2011年6月24日に小笠原諸島が念願の世界遺産に認定されましたね。
おめでとうございます。
この小笠原諸島って一応東京都ではありますが、いくまでが大変でいったことがある人って案外少ないのではないでしょうか?そんな方に向けて、2005年11月に小笠原に行ったときの体験と写真でご紹介したいと思います!
■小笠原諸島への行き方
小笠原諸島への行き方ですが、実は飛行機がないって知っていましたか?交通手段は船のみです。小笠原には飛行場を作れる平地がないため、飛行機の発着ができないという理由らしいです。船も豪華客船か定期船の「おがさわら丸」の選択なのですが、普通は後者の「おがさわら丸」でいくのが一般的です。予約は2ヶ月前から可能です。片道大人一人27,360円(二等船室)、往復必要なので54720円となります。
ちなみに私はおがさわら丸の費用と宿泊がセットになっている「おがまるパック」を利用しました。ビギナーにはおすすめです。船は二等船室で料金は大人59,000~119,000円(2011年4月~9月設定出発日)5泊6日です。ちなみに内訳は島に3泊、船に2泊です。おがさわら丸は1隻で往復しており運行スケジュールが決まっているため、そのスケジュールに合わせた内容となっているようです。値段は宿によってかわるので、詳しくはホームページを参照してくださいね。
「おがまるパック」http://www.ogasawarakaiun.co.jp/ogamarupack/
■おがさわら丸ってどんな船?船上での楽しみ方
唯一の交通手段であるおがさわら丸ですが、実は片道25時間かかるのです。まる一日以上、船での旅になるわけですので、いろいろと知っておきたいですよね。二等船室でいく場合、部屋は大部屋で雑魚寝状態。プライベートはありませんのである程度の覚悟が必要かな。一応、女性だけの「レディースルーム」がありますので、女性の方は申し込みの際に希望されるとよいと思います。
船内での食事は売店やレストランがあるので、好みに応じて選ぶことができます。なれている方は食事を持ち込んでいる方もいました。個人的におすすめなのが、「デッキスナック」。その名の通り海が見えるデッキで食事ができます。天気がよければ夕方くらいにいって、海に沈む夕日をみながらお酒をいただいたり、早朝、朝日をみながら食事をするなんて、船旅ならではの体験が気軽にできる場所です。
他にも船ならではのおすすめとして「船内見学ツアー」。料金無料で「おがさわら丸」の操舵室を見学することができちゃうんです。出港一時間後から案内所で申し込み可能なので気軽に聞いてみるといいかも。どうも天気がよくないとやらなようなのですが、チャンスは行きと帰りの2回あるので、是非参加してみてください!
25時間もあっというまに過ごせそうな雰囲気ですが、1つ注意点を。天候がよく海が穏やかな場合はとても快適でデッキにも自由に出られるのですが、雨が降ったりして天候が悪く海が荒れている場合は外にも出れず船内に缶詰になる上に、船が揺れまくって、例えていうなら遊園地のぐるぐる回る乗り物にずーっと乗っている状態になります。乗り物酔いをされる方は必ず酔い止め薬をご持参ください。ちなみに私の時は行きはとても穏やかで快適だったのですが、帰りが荒れてしまって大変でした。ちょうど夜だったので、だましだまし寝ることでなんとか乗り切ることができましたが、かなり辛かったです。揺れに関してはある程度覚悟していった方がいいと思います。
■小笠原諸島の父島に到着。島の見所は?観光について。
25時間の長旅を終えて、やっと父島に到着です。港では島の宿の方がお出迎えしてくれています。
お世話になる宿の方を見つけて、宿まで車でGo! もろもろの説明など受けて、いったん自分の部屋に荷物を置きにいきます。とにかく島には3日しかいれませんので、結構慌ただしいです。おがまるパックのオプションにあった「バス半日観光」と「クルーズ1日観光」を申し込んでおいたので、宿でお昼をいただいたあとバスでの観光へ出発です。
【1日目】
バスの観光は約3時間、ガイドさんが小笠原の説明をしながら島の観光スポットを回ってくれます。現在のコースは下記のようです。
小笠原観光14:00発→三日月山展望台→宮之浜海岸→長崎展望台→旭平展望台→亜熱帯農業センター→扇浦海岸→境浦海岸(車窓:沈船濱江丸をご見学)→16:50着 小笠原観光(有)前
私のころはどうだったかは思い出せませんが、確かいろいろと回ってくれたと思いますw。
ひと通り島を回って見学したあと、宿で夕飯をいただいた後、この日は疲れたので就寝。
【2日目】
この日の午前中は小笠原の海岸でシーカヤック。砂浜は岩でごつごつしている中に草木が生い茂っていたり、流木がそのまま残っていたりと雰囲気が独特。なんだか無人島にきたような錯覚に教われます。シーカヤックをしながら、海の透明度が高いので水面から珊瑚の様子をみることもできました。
午後は「戦跡を見学するツアー」に参加。町中にも普通に戦争の時に使われたと思われるものが、結構残っているんですよね。極めつけは海の中に戦争時に沈没した船が時が止まったかのようにそのまま残っていたりします。こういうものをみると本当にここで戦争があったんだなと実感させられます。
この日はかなりフル活動で、夜は「ナイトツアー」に参加。ウミガメの産卵場所をみたり、夜行茸(グリーンペペ)を探したり、オレンジ色に光る国立天文台の電波望遠鏡をみたりとかなりてんこもりでした。
【3日目】
この日は「クルーズ1日観光」。朝早くから船にのって無人島(兄島だったと思います)へ出発です。クルーズといってもかなり揺れたので、乗ってそうそう船酔い。もうろうとしながら結構な時間移動して、途中で他の参加者の方はダイビングスポットで潜っていたかな。(すいませんこの辺の記憶があまりない。)その後、無人島までいってでランチ&島の散策。まわりは見渡す限りの水平線で、周りには何も遮るものはありません。空と海と島の自然が力強く目に入ってきて、その迫力に押しつぶされそうでした。実はこの島には明治時代までは人が住んでいたということで、その形跡がところどころに見受けられました。
無人島の探索を楽しみ、3時ごろにはクルーザーに乗って父島に戻ることに。海の上でだんだんと日が沈んでいき、水平線に近づく夕日はこちら。これをみただけで、なんだか来てよかった!という気持ちになりました。旅先でみる夕日はなぜか格別です。
島の滞在期間は約3日間でしたがかなり小笠原を満喫することができました。南国とも違うアジア独特の雰囲気をもちながら、独自の生態系を形成し、そして戦争の痕跡が残っている島。そんな島が世界遺産として認められたのはやはりうれしいですね。
船の関係上、最低でも1週間のお休みがないといけない場所。東京なのに25時間もかけていくとても不便な島、いまとなってはいい思い出です。
過去の記憶をたどりながら小笠原についてまとめてみましたが、もし少しでも小笠原の魅力が伝えることができたなら幸いです。興味がわいたら一度訪れて実際にその目でみて、島の雰囲気を是非体験してみてください!
<参考サイト>
小笠原海運(おがさわら丸の情報) http://www.ogasawarakaiun.co.jp/
小笠原観光協会 http://www.ogasawaramura.com/