遺伝子研究の権威である村上和雄氏が科学者の視点に精神の視点を掛け合わせて書いた書籍。
[amazon_link id=”4763184792″ target=”_blank” locale=”JP” ][/amazon_link]
よく人間の遺伝子はほとんど力を出していないんだよ、という話しを聞きますが、できる人と出来ない人の差というのも細胞レベルでいえば5%前後の誤差しかないとのこと。じゃあ、自分にとって好ましい遺伝子を少し活性化してあげれば、これまでの自分と違った自分になれるというのも事実らしい。
要は遺伝子をオンにする、オフにするという言い方をしていますが、自分にとってよい遺伝子はオンに、悪い遺伝子はオフにする、、という理屈が成り立ちます。
1つめは物理的要因、2つ目は科学的要因、3つ目が精神的要因でこの3つ目の「精神的な要因」すなわち「心の働き」が遺伝子に与えるのは明白で、このことについて研究されたのが著者の村上氏でした。
心の働きに影響するのはストレスですが、ポジティブなもの、ネガティブなものがあり、ネガティブなストレスは胃潰瘍になったりと悪い遺伝子がオンになってしまう。そうなると逆にポジティブなストレスを与えれば、よい遺伝子がオンになるにちがいない。そういった仮説から「楽しい、うれしい、いきいきする、感動すること」、具体的に「笑い」がいいのではということで糖尿病患者を対象に実験してみると、なんと血糖値が下がっちゃったという事実が。データにしないとなかなか世の中が認めないので、こういう方がマジメに実験をして結果をだしてくれるということにもとても意義があると思いました。
ちなみに私も「ラフターヨガ(笑いヨガ)」をやっているのですが、ただ笑うだけで体がすっきりするという不思議な体験を何度も味わっています。笑いというのは1つの手段なので、他にもいろいろポジティブストレスはあるのでそれは自分で探していけばいいんだなと。
とにかく、「心の働きによって人間はよい方向に変われる」ということを再確認できたのでした。
参考記事:「笑い」が病を治す?! 「心」と遺伝子の不思議な関係